テラフォームラボの共同創業者兼CEOであるド・クウォン氏が最近発表したテラ復活計画であるハードフォークの有効性に、ユーザーからは疑問を呈されている。その代わりに、コミュニティの一部は、テラ復活のため方法として、LUNAをバーン(焼却:供給量を減らして価値を高めること)することを推奨している。

クウォン氏が提案しているテラエコシステムを保存するための方法は、アルゴリズム型ステーブルコインのテラUSD(UST)を使わずに既存のテラブロックチェーンをハードフォークすることだ。ハードフォークでは暴落前のスナップショットに基づき、新しいバージョンのLUNAトークンを投資家に再分配するという。しかし、世界最大手の仮想通貨取引所バイナンスのCEOであるジャオ・チャンポン氏(通称CZ)を含む複数の投資家は次のように提言している。

「供給を減らす方法は、古い日付でフォークするのではなく、バーンを介して行われるべきだ。そうでなければ、コインを救助しようとしたすべての人を無視したことになってしまう」

こうした仮想通貨コミュニティからの要求により、クウォン氏は21日にLUNAのバーンアドレスを公開した。このアドレスに送られたすべてのLUNAトークンは直ちに焼却され、LUNAトークンの流通量を効果的に減らすことができる。

しかしLUNAのバーンアドレスを共有した2日後、クウォン氏は、LUNAトークンの流通供給量を減らしても市場価格に影響がないという見解を示し、「トークンを失うこと以外は何も起きない」と述べた。

クウォン氏は、バーンアドレスが情報共有のためだけにユーザーと共有したことを明らかにし、その使用に対して警告を発した。

「情報提供はありがたいが、自分が何をしているのか分からない限り、トークンを燃やすべきでないことを明確にしたい。私としては理解できない」

しかし、この発言は、投資家の間でさらなる混乱を招く結果となった。コインテレグラフが以前報じたように、LUNAの異常なボラティリティは、投資家が損失を取り戻そうとする投資家や、利益が得られると判断する人々にとって有利な機会となっている。

クウォン氏は以前、テラがもはや新しいLUNAを発行していないことを明らかにしている。これが希少性によってバーンメカニズムがLUNAの価格を改善すると、投資家が考える主な理由の1つだ。

テラの崩壊の結果として、多数のプロジェクトが生き残りをかけて異なるブロックチェーンのエコシステムに移行しようとした。ニアファンデーションも最近、フィットネスとライフスタイルのウェブ3アプリであるTracerを移行しようとした。

ニアファウンデーションのニッキー・チャラビ氏はコインテレグラフの取材に対し、トレーサーのようなプロジェクトはエコシステムのコアバリューとの整合性を求めていることを強調し、次のように述べた。

“プロジェクトはコミュニティとユーザーの利益を見守らなければならない。なぜなら、最終的にはそれが最も価値のあるものだからだ”