欧州連合(EU)理事会は、ロシアによる「ウクライナとその国民に足する残忍な攻撃」に対する制裁措置の1つとして、特定の仮想通貨サービスからロシア人を切り離した。

EU理事会はロシアに対する第5次の制裁措置を発表した。その中で、ロシアの企業や個人に対して「高価値な暗号資産サービスを提供することを禁止」しており、これによりデジタル資産を使った「潜在的な抜け穴を塞ぐ」ことが狙いだ。暗号資産関連の措置は、ロシアの4つの銀行の資産凍結やロシア人富裕層に対する信託助言の禁止といった金融措置の1つとして入っている。

欧州委員会は3月、ロシアとベラルーシを対象とした追加制裁の一部に仮想通貨を含めるとしていた。また米国では、特定のロシア国民や銀行による仮想通貨取引を手助けしないように米国の企業や個人に警告も行っている。

今回、EUは制裁回避の手段としての暗号資産を規制したわけだが、ロシアからEU加盟国への石油や天然ガスの取引(ロシアの主要な収入源である)には言及されなかった。今回の制裁パッケージの中には、ロシアの石炭の輸入禁止のみとなった。米国議会はロシアからの石油とガスの輸入を禁止する法案を可決してる。