今週、テキサス州では発達した低気圧によって冬の嵐となると予想されている。大手仮想通貨マイニング企業は、同州での電力需要が高まることから業務の停止を検討している。

ライオット・ブロックチェーンのコミュニケーション・ディレクター、トリスティン・ペイファー氏は2日、コインテレグラフの取材に対し、同州ロックデールにある同社のデータセンターは1日に電力抑制を始めて以来、すでに「電力の99%を停止している」と話した。同氏は、電力網への需要は3日の夜にピークに達すると予想されると話した。さらに、テキサス・ブロックチェーン協議会に代表を置くビットコイン(BTC)マイニング企業は、テキサス州知事のグレッグ・アボット氏に書簡を送り、テキサス電気信頼性評議会(ERCOT)の要請に応じて業務を停止または縮小する予定であることを伝えた。

テキサス・ブロックチェーン協議会(TBC)のリード・クレイ副会長は、コインテレグラフに公開したアボット知事への書簡の中で、「テキサス人として、私たちはあらゆる季節の気象現象と同様に、到来する寒冷前線を監視していることを知っていただきたい」と述べた。「同様に、我々はERCOTの要請に応じて、操業を停止し、負荷を減らし、追加容量を作るための積極的な措置を取っている」とした。マイニングが電力を多大に消費していることを指摘されることもあり、災害時の電力利用に柔軟な姿勢を示した。

ペイファー氏によると、テキサス州に拠点を置く主要なマイニング業者は、通常の条件下でのオペレーションに1ギガワットを使用している。ERCOTのウェブサイトによると、テキサス州民は公表時点で35,016メガワット(MW)を使用しており、「現在の需要には十分な電力がある」としている。しかし、ERCOTの予測によると、この電力需要は今後24時間で42%以上増加し、気温が最も低くなると予想されるダラスの気温が約-8度になったとき、49,786MWのピークに達する可能性があるという。

2021年、テキサスでは10年に一度の冬の嵐が、ERCOTが運営する送電網の需要を増加させただけでなく、多くの発電所を停止させ、暖房を必要とする多くの住民への電気の流れを中断させた。これによって、数百万のテキサス人が数日間の停電を経験した。仮想通貨マイニング事業者の多くがテキサス州を本拠地としているが、一部の専門家は、テキサス州での事業が停電に寄与したとは考えにくいと推測している。

ペイファー氏は、「昨年より悪くなるかどうかはわからない」と述べた。「ERCOTから伝えられた内容から判断すると、似たようなものか、もう少し少ないだろう」