地域の発展促進を目的としたビジネスリーダーで構成されるノースウエスト・アーカンソー協議会は、リモートワークで働く意欲のある技術専門家や起業家を呼び込むための仮想通貨インセンティブプログラムを発表した。

協議会会長兼CEOのネルソン・ピーコック氏は12日、地域に移住する技術者に対し、自転車や芸術・文化施設の会員権に加え、ビットコイン(BTC)1万ドル(現在の価格4万3610ドルでおよそ0.23BTC)を提供し、技術産業の人材の幅を広げようと考えていることを明らかにした。この地域の移住促進プログラム「Life Works Here」構想の次の段階である「Bitcoin and a Bike」は、特にブロックチェーン関連分野のプロフェッショナルを受け入れることを目的としている。このプログラムでは、ノースウエスト・アーカンソー(おそらくフェイエットビル、スプリングデール、ロジャース、ベントンビルの各都市周辺を指している)に少なくとも1年間居住することを希望する有資格者に仮想通貨を提供する予定だ。

「ノースウエスト・アーカンソーは、国内で最も急成長している地域の1つであり、現在、私たちの技術部門が爆発的に成長している」と、ピーコック氏は述べた。

「今回のインセンティブ提供の拡大は(中略)、雇用主が仮想通貨を支払いオプションとして使用する傾向が高まっていることを受け入れるだけでなく、技術系雇用主、スタートアップ企業、都市、地元企業、地域全体に利益をもたらす人材のパイプラインを増やすのに役立つ」

Bentonville, Arkansas from above. Source: Northwest Arkansas Council

応募資格としては、リモートワークが可能であること、合格後6ヶ月以内に移住すること、現職で2年以上の技術職の経験があることなどだ。アーカンソー州ベントンビルには、すでに大手小売業のウォルマート本社があり、ウォルトンファミリー財団が今回のプログラムをサポートしている。ウォルマートの創業者サム・ウォルトン氏は協議会の創立メンバーだ。さらに、アーカンソー大学でブロックチェーン対応技術に関する教育「ブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンス」が提供されている。

ブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンスのディレクターであるメアリー・ラシティ氏は、「この地域を新進気鋭の技術革新者や企業の拠点にさらに変貌させるためには、次世代の人材が不可欠だ」と述べている。

多くの報道では、ノースウエスト・アーカンソーはテキサス州オースティンのような米国で成長するテックハブの代替地として注目されている。同市の企業数は昨年大幅に増加したが、関心の高まりから家賃や住居費が急騰している。中西部の州への流出を観測するのは時期尚早かもしれないが、電気自動車メーカーのCanooをはじめとする企業は、アーカンソー州北西部に本社を設置する計画を発表している。

ノースウエスト・アーカンソー協議会は2020年11月に「Life Works Here」の取り組みを開始した。2020年11月の開始以来、このイニシアチブには、115カ国以上、50州の人々から35000件を超える応募があったという。パンデミック前後にかけて、米国の多くの中規模都市が、移植者が遠隔地で働くための現金奨励金付きのプログラムを提供している。オクラホマ州タルサは2018年から特定の人物に1万ドルの移住サポートを提供し、ウエストバージニア、カンザス、バーモント、コネチカット、アラバマの地域もこれに続いた。

ディスクレーマー:本記者は「Bitcoin and a Bike」プログラムに応募した。