米AMDが同社プロセッサ製品を一覧できるページを更新し、昨今中国で開催されたイベントで存在が発表された「Ryzen 7 8700F」「Ryzen 5 8400F」について仕様を明らかにした。なお、製品投入自体は中国に限定されておらず、グローバルで利用できるようになるかもしれない。
AMDは、強力なZen 4ベースのCPUに、さらに強力なRDNA 3ベースの内蔵グラフィックスを統合する「Ryzen 8000G」シリーズを展開してきていた。そのシリーズ内で今回「Ryzen 7 8700F」「Ryzen 5 8400F」という新製品の投入が明らかになったというもので、強力な統合グラフィックス搭載シリーズという命名規則にもかかわらず、グラフィックスが搭載されていない。製造の都合で、グラフィックスを無効化した製品をCPU用に限定して再利用したものとみられる。
よく見るとRyzen 7 8700FとRyzen 5 8400Fで共通してXDNAコアは搭載しておらず、Ryzen 5 8400FではRyzen AIは使えない。一方でRyzen 7 8700Fは「AIアクセラレーション機能を搭載した対応Radeonグラフィックスカードとの組み合わせで使用可能」と記載されており、プロセッサ単体では使えないものの、対応するRadeonグラフィックスを組み合わせることで利用できるようだ。
ちなみに、強力なCPU性能が特徴なRyzen 7000シリーズでもI/Oダイ上に小規模なグラフィックスを統合しており映像出力が可能。Ryzen 8000シリーズではRyzen 7000シリーズとは異なる構成でグラフィックスが統合されており、構造自体は共有していないことから、Ryzen 7000シリーズとしての命名が行われなかった……とみることができるかもしれない。
2024/4/14追記:初出時、記事タイトルを『AMD、統合グラフィックスが目玉の「Ryzen 8000G」シリーズにグラフィックス無し版を追加』としておりました。変更して掲載しております。 |