TVS REGZAは4月8日、薄型テレビ「レグザ」ブランドにて、AI技術とセンシング技術で視聴体験を向上させる「レグザ インテリジェンス」を搭載した4K有機ELテレビ「X9900R」シリーズなどの新製品群を発表した。4月18日から順次発売する。

  • 4K有機ELテレビ「X9900R」シリーズ。機能を詰め込んだフラッグシップ商品で、65V型と55V型の2製品を用意する

今回発表されたレグザは、タイムシフトマシン機能を搭載した4K有機ELレグザ「X9900R」シリーズと同4K Mini LED液晶レグザ「Z970R」シリーズ、タイムシフトマシン機能を省いた4K Mini LED 液晶レグザ「Z770R」シリーズ、4K液晶レグザ「Z670R」シリーズの4シリーズ。

全シリーズで新パネルによる高画質化技術、高音質化技術を搭載し、画質と音質の両方が進化した。新製品群のラインナップと想定売価は下記の通り。

タイムシフトマシン 4K有機ELレグザ「X9900R」シリーズ

  • 65V型(65X9900R):638,000円前後
  • 55V型(55X9900R):484,000円前後
  • 発売予定日:5月23日

タイムシフトマシン 4K Mini LED液晶レグザ「Z970R」シリーズ

  • 85V型(85Z970R):880,000円前後
  • 75V型(75Z970R):660,000円前後
  • 65V型(65Z970R):495,000円前後
  • 発売予定日:5月23日

4K Mini LED 液晶レグザ「Z770R」シリーズ

  • 75V型(75Z770R):396,000円前後
  • 65V型(65Z770R):308,000円前後
  • 55V型(55Z770R):253,000円前後
  • 発売予定日:4月18日

4K液晶レグザ「Z670R」シリーズ

  • 50V型(50Z670R):198,000円前後
  • 43V型(43Z670R):165,000円前後
  • 発売予定日:4月18日

高画質化技術では、最上位の「X9900R」シリーズで新開発の高輝度広色域 RGB4スタック有機ELパネルを搭載し、従来比約1.3倍の輝度向上、約1.1倍の色域拡大を実現。加えて、新開発となる低反射ARコートの採用により、外光の映り込みを約3割低減している。

  • 「X9900R」シリーズで搭載される、高輝度広色域 RGB4スタック有機ELパネルの構造

「Z970R」シリーズでは、従来比約1.3倍のエリア分割数となるファインMini LED液晶パネルを搭載。X9900RやZ970RではAIシーン高画質PRO、ネット動画ビューティPRO、ナチュラルフェイストーンPRO、地デジAIビューティPROといった高画質化技術も搭載している。

「Z770R」シリーズでは従来比でピーク輝度が約2倍、エリア分割数も約2倍となる開発の4K Mini LEDバックライトを、「Z670R」シリーズでも新たに全面直下型高輝度LEDバックライトを採用した。

  • タイムシフトマシン 4K Mini LED液晶レグザ「Z970R」シリーズ

  • 4K Mini LED 液晶レグザ「Z770R」シリーズ

  • 4K液晶レグザ「Z670R」シリーズ

高音質化技術では、AIがコンテンツの音声成分を認識して、音声と環境音のバランスを調整できる「レグザAI快適リスニング」を全シリーズで搭載。またX9900RシリーズやZ970Rシリーズでは5.1.2ch出力をサポートしリアルな立体音響が楽しめる「イマーシブサウンド360 PRO」、スピーカーごとに周波数特性や音圧、タイミングを細かく調整する「マルチスピーカークオリティーマネジメント」に対応した。

X9900Rシリーズの65V型モデルは18個のスピーカーを実用最大出力180Wのマルチアンプで、またZ970Rシリーズは13個のスピーカーを実用最大出力150Wのマルチアンプで独立駆動する。Z770RシリーズとZ670Rシリーズは「重低音立体音響システムZ」を搭載し、実用最大出力60Wのマルチアンプが2WAYバスレフ型メインスピーカーやトップスピーカー、重低音バズーカを駆動し、迫力の重低音とクリアな音声を再現するという。

  • 「レグザAI快適リスニング」の概要

  • 立体音響システム「イマーシブサウンド360 PRO」のイメージ図

AI技術で視聴体験を向上させる「レグザ インテリジェンス」として、Googleの生成AI「Gemini」と連携する「レグザAIボイスナビゲーター」が新開発され、全シリーズに搭載された。利用者が音声入力した内容のニュアンスを理解するほか、抽象的な言葉でも文脈を理解して適切なコンテンツを提案するという。なお対話による検索は、2025年夏頃のソフトウェアダウンロードによるアップデートで適用される。

  • 「レグザAIボイスナビゲーター」のコンテンツ検索例。ユーザーの好みなどをAIが分析し、適切な検索結果や提案を返す

  • 対話による番組検索機能も2025年夏頃の機能アップデートで提供予定だ

このほか、左右2画面表示の対応や、推し活に役立つ「みるコレ」機能などを搭載。ゲーム利用も意識し、4K/144p入力やALLM、VRRといったHDMI 2.1規格をサポートしたほか、ゲーム機に合わせて適切な設定に変更する「オートゲームアジャスト」も用意した。

新リモコンはUIを改善し、NHKプラスなどにダイレクトアクセスできるボタンを12個搭載するほか、お気に入りの再生先(ネット動画サービスやHDMI入力端子など)をボタン1つで起動できる「My.Choice」ボタンも装備する。

  • 付属リモコン。左がX9900Rシリーズ、Z970Rシリーズ向けのもの。右がZ770Rシリーズ、Z670Rシリーズ向けのもの