著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
ポイント
・17,000ドル台前半でもみ合い
・SBF氏、13日下院公聴会で証言の意向
・強めのPPIにリスクオフで反応も、強めの消費者信頼感にはリスクオンで反応
・米CPI・FOMC・米公聴会と続く13日・14日が2022年の総決算
週末のBTC相場
週末のBTC相場はもみ合い推移。
金曜日未明に17,000ドル(約230万円)台を回復すると、週末を通して17,000ドル前半での小動きに終始した。
LTCなどアルトコインの反発もありBTCは17,000ドル台を回復したが、Bloombergが米上院銀行委員会のブラウン委員長の14日の公聴会への出席要請にSBF氏の弁護士が期限までに回答しなかったと報じたこともあり上値を押さえられた。
その後、CNBCのキャスター、ラン・ノイアー氏の新FTTトークン発行による被害者救済スキームにSBF氏が賛意を示したことでFTT価格が5割近く反発、また同氏が下院金融委員会のウォータース委員長による13日の公聴会への出席要請に応じる意向を示したこともありBTCは5日に付けた戻り高値をトライした。
しかし米PPIが予想より強く出ると失速、強めのミシガン大消費者信頼感指数を受け下げ渋っていた米株が引けにかけて値を崩し、BTCも連れ安となった。
しかし17,000ドル近辺でサポートされると、徐々に様子見姿勢が強まり、動意の薄い展開が続いていた。