パソコン工房を運営するユニットコムから、15.6型液晶ディスプレイを搭載したゲーミングノートPC「LEVEL-15FR171-i7-UASX」が発売中だ。
第12世代Core i7-12700HとGeForce RTX 3070 Tiを採用して、重量級ゲームも快適に楽しめるパフォーマンスを実現しているのが特徴。またディスプレイやサウンドの品質も高く、ゲームを臨場感たっぷりに楽しむことができる。今回、その実機を試すことができたので、製品の外観や使用感を詳しく紹介していこう。
「LEVEL-15FR171-i7-UASX」の詳細はコチラ
ゲームだけでなく日常用途にも使いやすい筐体デザイン
ユニットコムのPCブランド「iiyama PC」は、ユーザーのニーズに合わせた幅広いラインアップが展開されているが、そのうちゲームに特化したシリーズが「LEVEL∞(インフィニティ)」だ。今回試した「LEVEL-15FR171-i7-UASX」は、同シリーズのなかでもパフォーマンスを追求したハイエンド寄りの製品で、本格的にゲームを楽しみたいユーザーに向いたモデルとなっている。
といっても外観はゴリゴリのゲーミングPCといった感じではなく、一般的なノートPCとあまり変わらない印象。黒を基調としたオーソドックスなデザインで、天板のロゴ以外に装飾的な要素はないため、プライベートだけでなくビジネスシーンで使っても違和感はない。
15.6型という大きめの液晶ディスプレイを搭載しているが、狭額縁デザインを採用することでフットプリントは幅が約361mm、奥行きが242mmに抑えられており、机の上でもあまり場所を取らないのが嬉しい。厚みが29.8mmあり、質量も約2.4kgとそれなりにあるので日常的に持ち歩くのは難しいものの、屋内で場所を変えて使用したいときやLANパーティなど必要なときに持ち運ぶことはできるだろう。
最近のノートPCとしてはインタフェースが充実しており、本体左側面にUSB 3.0 Type-A×2、ヘッドフォン出力、マイク入力が、本体右側面にmicroSDカードスロット、USB 3.1(Type-C)、LAN端子が搭載されている。また本体背面にはThunderbolt 4、HDMI、Mini DisplayPortなどの映像出力端子と電源ポートも装備。ディスプレイや電源のようにつなぎっぱなしで使うことの多い機器とつなぐ端子が背面にまとめられており、ケーブルが邪魔になりにくいのは好印象だ。
このほかディスプレイ上部には200万画素のWebカメラとマイクが内蔵されており、ビデオチャットやWeb会議などに利用することができる。無線機能はWi-Fi 6(IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n)とBluetooth 5が搭載されている。
内蔵スピーカーはステレオで、音質は良好。キーボード奥にはSound BlasterX Pro-Gamingでチューニングされていることを示すバナーがあり、プリインストールされている「Sound Blaster Atlas」でプロファイルを選ぶだけでコンテンツに合わせた最適なサウンドに調節できるのが便利だ。
144Hzの高リフレッシュレート液晶パネルを採用
液晶のサイズは15.6型で解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)と一般的なスペック。ノングレアパネルを採用しているため、明るい場所でも映り込みが少なく画面が見やすい。
製品仕様にX-Rite Factory Display Calibrationと記載されている通り、ディスプレイは工場出荷時にエックスライト社のツールでキャリブレーションされており、色再現は非常に正確。液晶パネル自体も高性能なものを採用しているようで、視野角、色域ともに広く、写真や動画を表示した際に微妙な色の違いも判別しやすかった。プリインストールされているユーティリティ「X-Rite Color Assistant」を使えば、作業環境に合わせてsRGBとRec.709のカラープロファイルを選び、それぞれの色域を厳密に再現することが可能だ。
リフレッシュレートは144Hzで、一般的なディスプレイの60Hzを大きく超えており、マウスカーソルの動きやページスクロールなどがスムーズで見やすい。フレームレートの高い映像も滑らかに再生されるため、FPSやTPSなどの素早い動きが重要になるゲームタイトルも快適に楽しむことができそうだ。
キーボードは各キーが独立したアイソレーションタイプ。4列テンキーを標準搭載しているにもかかわらずキーピッチは実測で約18.5mmを実現している。キーストロークも十分あるためタイピングがしやすく、長時間の文字入力でも指や手首の疲れを感じにくかった。
ちなみにキーボードにはバックライトが内蔵されており、プリインストールされているユーティリティ「LED KEYBOARD SETTING」で色や明るさを変更することができる。ゾーンごとに異なる色を割り当てるようなことはできないが、ゲーミングPCらしい雰囲気を味わうことが可能だ。
このほか、タッチパッドはクリックボタンが一体になったタイプ。スペースが広いため、スクロールやマルチタッチジェスチャーなどの操作がしやすかった。
14コア20スレッドの高性能CPUとディスクリートグラフィックスを搭載
「LEVEL-15FR171-i7-UASX」は、CPUに第12世代インテルCore i7-12700Hを採用し、ディスクリートグラフィックスのNVIDIA GeForce RTX 3070 Tiを搭載するなど、パフォーマンスを重視したスペックとなっている。評価機は、このほかメモリが16GBのDDR4-3200(PC4-25600)、ストレージが500GB(NVMe対応 M.2 SSD)という構成だった。
Core i7-12700Hは、Pコアと呼ばれる性能を重視したコアを6つ、省電力で高効率なEコアを8つ、合計14コア搭載したプロセッサーで、スレッド数は20となっている。従来のCore i7-11800H(8コア16スレッド)からはコア数、スレッド数ともに大きくアップしており、パフォーマンスも大幅に向上していることが期待できる。
GeForce RTX 3070 TiはRTX 3080とRTX 3070の間に位置するハイエンド向けのディスクリートグラフィックスで、パフォーマンスだけでなくコスパのよさも魅力的。
今回はそのCPUやGPUの性能をチェックするため、「CINEBENCH R23」「PCMark 10」「3DMark」などのベンチマークソフトでスコアを測ってみることにした。
まず、CPUの性能を測る「CINEBENCH R23」は、次の結果になった。
CINEBENCH R23 | |
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CPU(マルチコア) | 17380pts |
CPU(シングルコア) | 1810pts |
最大4.70GHzで動作する14コア20スレッドの高性能プロセッサーを搭載していることもあって、パフォーマンスはかなりよい。前世代と比べると、シングルコア、マルチコアともに2〜3割もスコアが向上している。
続いて、PCの総合的なパフォーマンスをチェックするため「PCMark 10」を実行してみた。
PCMark 10 | |
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総合スコア | 7302 |
Essentials | 10559 |
Productivity | 9342 |
Digital Content Creation | 10712 |
快適に動作する目安は、基本性能を示すEssentialsが4100、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450となっているが、本製品はいずれも大きく超えている。画像編集や映像編集などの重めの処理もストレスなく快適に行えることがわかる。
次に、グラフィック性能を測るため「3DMark」も試してみた。
3DMARK | ||
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テスト | 総合スコア | グラフィックスコア |
Time Spy Extreme | 5295 | 5312 |
Time Spy | 11024 | 10924 |
Fire Strike Ultra | 7274 | 7093 |
Fire Strike Extreme | 13673 | 14128 |
Fire Strike | 25049 | 29075 |
Port Royal | 6576 | 6576 |
Night Raid | 49134 | 94863 |
DirectX 12世代のWQHDのテスト「Time Spy」でも10000を超えるスコアが出ていることからもわかるように、WQHD(2,560×1,440)くらいまでの解像度なら重量級ゲームもカクカクせず滑らかな映像で楽しめることがわかる。4Kでも設定次第では十分快適にプレイできるはずだ。
本機のディスプレイの解像度であるフルHD(1,920×1,080)なら、ある程度重いゲームも高フレームレートで楽しめそうだ。実際、3DMARKの「Estimated game performance」を見ると、Apex LegendsがフルHDで140以上のフレームレートを出せる判定になっていた。本機の高リフレッシュレート液晶ディスプレイの性能をフルに活かしたヌルヌルサクサクの映像でゲームできるわけだ。
最後に、「CrystalDiskMark」でストレージの性能も測ってみた。試用機には500GBのNVMe対応M.2 SSDが搭載されていたが、その高速さがわかる結果になった。
CrystalDiskMark | |
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1M Q8T1 シーケンシャルリード | 3063.80 MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1650.20 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 2686.42 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1638.71 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 464.09 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 466.50 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 80.87 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 249.26 MB/s |
高性能なCPUとディスクリートグラフィックスを搭載し、高リフレッシュレート液晶ディスプレイを内蔵した15.6型ゲーミングノートPC「LEVEL-15FR171-i7-UASX」。直販サイトでは289,800円(税込)~という価格で販売されているが、人気のゲームタイトルがヌルサク動くパフォーマンスの高さを考えればコストパフォーマンスはかなりよい。
洗練されたデザインの本体はシーンを問わず使いやすいので、ゲームだけでなく普段使いや仕事に幅広く活用できるのも魅力的だ。重量級ゲームをプレイしたいというゲーマーはもちろんだが、ライブ配信や動画編集などの負荷の高い処理を快適に行いたいユーザーや、長く使える高性能なノートPCを探している人にもぜひおすすめしたい製品だろう。
「LEVEL-15FR171-i7-UASX」の詳細はコチラ
標準スペック
メーカー | ユニットコム |
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モデル | LEVEL-15FR171-i7-UASX |
ディスプレイ | 15.6型フルHDノングレア(1,920×1,080) |
CPU | Intel Core i7-12700H |
メモリ | 16GB DDR4-3200 (PC4-25600) |
M.2 SSD | 500GB(NVMe対応) |
チップセット | CPU統合チップセット |
光学ドライブ | – |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti 8GB GDDR6 |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
LAN | 1000BASE-T LAN、無線:IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi + Bluetooth 5.0 |
インタフェース | ヘッドフォン/スピーカー出力×1、マイク入力×1、Thunderbolt 4(Type-C)×1、USB3.1×1(Type-C×1)、USB 3.0×2、ディスプレイ出力(HDMI×1/Mini DisplayPort ×1) |
サイズ | 約W361×D242×H29.8mm(※ゴム足含む) |
重量 | 約2.4kg(バッテリー含む) |
バッテリー駆動時間 | 約6.1時間 |
価格 | 289,800円(税込)~ |
価格・構成については、2022/10/20(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。
[PR]提供:ユニットコム