女優の南沙良が主演を務める映画『この子は邪悪』(9月1日公開)の本編映像が31日に公開された。
同作はオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017」の準グランプリ作品の映画化作。心理療法室院長・窪司朗(玉木宏)の娘である花(南)はかつて一家で交通事故に遭い、司朗は足に後遺症が残り母(桜井ユキ)は植物状態、妹は顔に重度の火傷を負った。その事故で心に深い傷を抱えていた花のもとに、母の心神喪失の原因を探る高校生・四井純(大西流星)が訪れる。花は純と次第に心を通わせていくが、ある日突然、司朗が5年間の植物状態から目を覚ました母を連れて家に帰ってくる。司朗は「奇跡が起きた」と久しぶりの家族団らんを喜ぶが、花は「この人、お母さんじゃない」と違和感を覚える。
今回公開されたのは、花の妹・月の疑惑に迫る本編シーン。花は似通った境遇で親近感を覚えていた幼馴染の純に、繭子への疑いの気持ちを打ち明ける。驚きを隠せない純は「え? どういうこと……? 何かの間違いじゃないの?」と聞き返すが、思い詰めたように首を振る花は「間違いなんかじゃない。やっぱり嘘だったんだ。あの人はお母さんじゃなかった。ねぇ、どうしよう。どうしたらいいの……!」と声を荒げ、「ちょっと、まずは落ち着いて」と言う純の手を振り払う。その剣幕にビックリした純は「ちょっと、調べたいことがある。もしかしたら、全部繋がってるのかもしれない」と、2人で市民センターに向かうことに。
そこで目にした戸籍謄本では月が「除籍/死亡」となっていた。「あのネットの記事、本当だったんだ。事故の後、月ちゃんの顔しっかり見たことある?」と聞いた純は、戦慄した様子で首を振る花に対して、「これで撮ることはできないかな。もっと調べてみる」とデジカメを手渡すのだった。
月が被っている白いマスクに関しては、会話や食事も出来る実用的な問題をクリアする物を制作。『犬神家の一族』で登場する犬神佐清へのオマージュも込められた白いマスク以外にも、あまり怖すぎないことを前提に数種類制作されたという。
(C)2022「この子は邪悪」製作委員会