日本時間6月7日午前2より、Appleの開発者向けイベント「WWDC22」が開催されます。基調講演ではどのようなことが発表されるのでしょうか。注目の発表内容に関するウワサをまとめます。
今年のWWDCはハイブリッド開催
史上初のオンライン開催となったWWDC20以降、Appleのイベントといえば完全オンラインが続いていましたが、今年は3年ぶりに少数の人をApple Parkに招待してのハイブリッド開催となります。スティーブ・ジョブズ・シアターに人が入っている様子を見ることはできるのでしょうか。久しぶりに録画だけでない基調講演を見ることができるかも?
各種OSのアップデート
基調講演で必ず発表されるのは、秋に向けたOSアップデートの情報です。
iOSについては、ロック画面や通知、メッセージ、ヘルスケアアプリの刷新、さらにiPhoneの新モデルにおいては常時点灯ディスプレイが導入される可能性がウワサされています。Apple Watchの技術を逆輸入する形になると見られています。
iPadOSは、マルチタスク(画面分割表示)のウィンドウ幅を自由に変更できるようになる、とのウワサ。また、M1チップ搭載のiPad Proについてはそのパワーをより活かす機能が搭載されるかもしれません。
注目されているのはwatchOSです。文字盤のデザインが変わるというウワサがありますが、単に種類が増えるのか、それとももっと根本的な変化なのかは不明です。また、低電力モードの機能や、ヘルスケアの計測に関する機能の変更も予想されています。
昨年はApple Watchがフラットデザインに大きくモデルチェンジすると予想されながら、すっかり肩透かしとなりました。watchOSの大幅アップデートと共に本体にも進化があるのか、今年のApple Watchの動向に注目です。
macOSは、毎回その名称が話題になりますが、今回は「Mammoth」と命名される可能性が高いとのウワサです。マンモスといっても絶滅したゾウ科の動物ではなく、カリフォルニアにある地名Mammoth Lakes に由来すると思われ、Appleが商標を取っている地名のうち、まだ使われていないのが「Mammoth」だから、というのがその根拠です。
新機能としては、画面上に配置できるウィジェット、App ライブラリー、Time MachineバックアップのiCloud対応、といった項目がウワサされています。使い勝手が徐々にiOSに近づいてきていると言えそうです。
「M2」プロセッサが登場か
Appleが最初にM1チップを発表したのは2020年のWWDC。約2年間とされていた「MacのAppleシリコンへの移行」が実現されるとしたら今年末が目処となり、現行でIntelプロセッサ搭載のMac mini(上位モデル)とMac Proの動向が注目されます。
そして、昨年あたりからチラホラと名前が聞かれる「M2」チップ発表の可能性がかなり濃厚であるとウワサされています。M1チップはA14 Bionicと同じ5nmプロセスですが、開発サイクル的にはそろそろ4nmプロセスの次世代製品が出てもいい頃です。
それを搭載する製品としてウワサされているのが、MacBook Airです。一層の電力効率化により、M1搭載MacBook Proと同等のバッテリー性能を実現し、24インチiMacのようにカラフルなボディに白いベゼル(ディスプレイの枠)、とデザインまで一新するとの情報も出回っています。
ただ、世界的な半導体不足やサプライチェーン混乱の影響は避けられないようで、発売は2021年末〜2022年頃まで待つ可能性があります。さらに、原油高原料高、米国の物価高騰で全体的な値上がりも考えられます。円安が続く日本ではさらに厳しいことになるかもしれません。
AR/VRとreality OSは、やっぱりまだ?
近年、繰り返しウワサが出ているもののまだ実態が見えないAR/VRヘッドセットが、再び注目されています。すでに取締役会でデモが行われたとか、ヘッドセット製品のOSと思われる「reality OS」という商標登録が見つかった、などの情報が流れ、何らかの状況が進んでいる様子はうかがえます。
大方の見解は「正式な発表はまだ」ですが、出るとなれば全く新しいカテゴリの製品です。発売開始に合わせて開発者がアプリを開発できるようにするには、どこかの段階で開発環境としてのデバイス、OS、開発キットなどの提供が行われるはずです。それがこのWWDCとなるのか、それともまだ先となるのか…。出ればApple Watch以来となる新カテゴリ製品の動向に注目です。