キッチン以外にも冷蔵庫を置きたいと思ったことはありませんか（すでに複数の冷蔵庫を使っている人も多いと思います）。日立グローバルライフソリューションズの新コンセプト冷蔵庫「Chiiil（チール）」は、リビング、ダイニング、寝室など、家の中のいろいろな場所に置くことを想定したオシャレな冷蔵庫です。
2021年12月から2022年3月までクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で先行予約を募り、100万円の目標金額に対して約728万円を集めてプロジェクト成功。2022年4月下旬から正式発売することも発表されました。メディア向けのChiiilセミナーからお届けします。
-
日立グローバルライフソリューションズが新コンセプトを掲げてリリースする冷蔵庫「Chiiil」
Chiiilは、全10色の本体カラーから選べる小型の冷蔵庫。発売日はベーシックカラーのホワイト、ノルディック、ダークグレーが4月28日。残りのカスタムカラー（7色）は5月下旬の発売予定です。価格はオープンで、推定市場価格は77,000円前後となっています。
-
Chiiilは全部で10色展開
Chiiilというネーミングの由来は、冷やす・くつろぐを意味する「Chill」と、人をイメージした「ii」を組み合わせてたもの。大きな特徴は以下の3点です。
- キッチンだけでなく、リビング、個室、寝室など好きな場所に設置しやすい
- インテリアとの調和を考えたデザイン
- 組み合わせやデザインを選べる楽しさの創出
-
キッチン以外の場所でも、冷蔵庫の便利な使い方を提案します
-
設置場所を選ばずインテリアと調和します
-
必要に応じて組み合わせを変えられます
本体サイズは幅559×奥行き420×高さ750mm、重さは29kg。容量は72Lです。年間消費電力量は198kWh/年（50Hz/60Hz）。
上面にモノの置きやすくする点を重視して、高さは750mmに。ほかの家具との合わせやすさにも配慮し、奥行きは420mmにしました。
-
読みかけの本など、ちょっとしたものを置くのにちょうどいい高さ
-
カウンターの下にも置けます
放熱機構を冷蔵庫の下部分に設けているため、背面を壁にくっつけて設置してOKです。電源コードがあるので壁とスキ間ゼロにはなりませんが、ほとんどピッタリにできます。置き場所の中でムダになる背面スペースを少しでも減らせるのはうれしいところ。ただし放熱スペースとして、本体の左右は5mm以上ずつスキ間を空ける必要があります。
-
背面はフラットです
2台のChiiilを並べて重ねて設置可能
最大のポイントとも言えるのは、1台を単独で設置するだけでなく、2台を横に並べて置いたり、2台を縦に重ねて置いたりできること。これはChiiilの大きな魅力です。
-
違う色を組み合わせてもステキですね
Chiiilの扉は左開きと右開きが選べるので、左開きと右開きの組み合わせで2台を横に並べると、キャビネットのような観音開きになります。2台を横に並べる場合は、放熱のため1台と1台の間は15mm以上空けます。縦に重ねる場合は、専用パーツ（16,500円）と取り付け工事（作業費は別途）が必要です。
また、2台を横置きまたは縦置きした場合、1台設置と比べて消費電力が約20％増えます（1台につき約20％増）。それぞれが熱源として影響し合うことが理由で、一概には言えませんが、電気代にして年間数千円といったところでしょうか。ここは覚えておきたいところです。
-
キャビネットのように観音開きで使えます
-
縦に2つ重ねても
-
ドアを開けるマイナビニュース・デジタルの林編集長。扉の下部分に突起を設けているので上段でも開けやすい仕様です。もちろん、扉の横や上に手をかけても開けられます
庫内の温度設定は、「冷蔵（強め：約2℃、標準：約4℃、弱め：約6℃）」と、「セラー（強め：約8℃、標準：約12℃、弱め：約16℃）」。冷凍機能はありません。
庫内で棚の位置を動かせるところもポイント。背が高いビン類を入れるとき、デザート類を入れるときなど、食材にあわせてレイアウトを変えられます。
-
庫内の棚は位置を調節できます
-
棚を外すと一升瓶なども入ります
-
使い方に庫内のレイアウトを変えましょう
カラーは10色展開。インテリアショップのアクタスが協力し、グレーカラーを中心にセレクト。家具や床材などと相性のよいカラーを取りそろえました。
ベーシックカラーとしてホワイト・ノルディック・ダークグレーの3色、カスタムカラーとしてクレージュ・オーク・モス・グラファイト・トープ・ブリック・ウェンジの7色です。どの色も個性的で、個人的に選ぶとしたらかなり迷います……。
-
カスタムカラーでは緑色の「モス」が人気だそう
-
床や壁の素材との相性で色を選びましょう
-
HITACHIのロゴは扉にさりげなく
ライフスタイルの変化に対応する冷蔵庫
Chiiilは、内食の増加、ECの活用、健康意識の高まりといった、生活スタイルや食生活の多様化にこたえるため誕生した冷蔵庫です。
「冷蔵庫を使う場所によって、入れる食材は変わってきます。くつろぎや集中のスペースにお気に入りのドリンクやスイーツが近くにあることで、元々のお気に入りの空間がさらに上質で充実したものになっていく。そのことが『おうち時間』を一層充実させることにつながっていきます」（日立グローバルライフソリューションズ ホームソリューション事業部 商品戦略本部 商品企画部 小川真申氏）
-
日立グローバルライフソリューションズ ホームソリューション事業部 商品戦略本部 商品企画部 小川真申氏（左）と、Chiiilのデザインを担当した日立製作所 研究開発グループ 社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部 佐藤知彦氏（右）
-
飲みものだけでなく、ちょっとした軽食や調味料などの保存にも活躍しそう
-
家具のようなデザインでインテリアに溶け込みます
-
ワークスペースに置いて冷たい飲みものでひと息
話題が前後しますが、Chiiilのクラウドファンディング期間中、東京の二子玉川「蔦屋家電＋」で外観サンプルを展示しました。
訪れた人からは、「冷蔵庫と思いませんでした！」「リビングに置けるのいいな。意外と厚さがなくていいですね」「ようやくおしゃれな冷蔵庫が買えるようになったんですね。日立から出てくるとは思いませんでした」といった声があったとのことで、ポジティブな意見が多かったようです。
-
クラウドファンディングで先行販売
リビングで映画を観ていると冷たい飲みものがほしくなる――、寝室で水や化粧品を冷やしておきたい――など、冷蔵庫があると便利だなと思う場所はありますよね。キッチン以外の場所で冷蔵庫を使うことを考えると、インテリアとの親和性や大きさは重要です。
最近では、高級タイプを中心にデザイン性やカラーにこだわった冷蔵庫が多く登場していますが、小型タイプではまだまだ少ないのが現状です。その点でChiiilは、奥行きを短くして置きやすくしたほか、カラーバリエーションが豊富。家具を選ぶように、自分のイメージと置き場にあったカラーをチョイスできるでしょう。
まとめ買いした食材を入れる「セカンド冷凍庫・冷蔵庫」が注目されていますが、ますます「セカンド冷蔵庫」のニーズが高まるかもしれませんね。
-
開発時には実物大の模型をつくり、サイズを決めていったそうです。林編集長が持っているのは紙の模型。かなり精密に作られていました
