キヤノンは2月20日、レンズ一体型コンパクトデジカメの新製品「PowerShot V1」を発表した。Vlog動画の撮影をメインに据えつつ、写真も高画質で撮影できると位置づける高画質モデル。新開発の1.4型CMOSセンサーと、35mm判換算で16~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載したのが特徴。ミラーレスカメラよりも小さく軽く、本格的な動画や写真の撮影が楽しめるカメラとして、写真愛好家やクリエイターに売り込む。

価格はオープンで、キヤノンオンラインショップでの価格は148,500円。発売は4月下旬の予定。

  • 1.4型の大型CMOSセンサーと16~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載した、Vlog志向の高画質デジカメ「PowerShot V1」

本格的な動画撮影が楽しめるPowerShot Vシリーズの第2弾として発表した高画質モデル。片手で撮影が楽しめる縦型スタイルのシリーズ第1弾モデル「PowerShot V10」とは異なり、カメラらしいオーソドックスな横型スタイルに仕上げた。

  • 縦型スタイルの「PowerShot V10」(右)とは異なり、PowerShot V1(左)はオーソドックスな横型スタイルを採用する

  • 背面液晶はバリアングル式

  • 上部にはステレオマイクを内蔵するが、ダイヤルやボタン類は最小限に抑えている。ホットシューの左にあるのが排熱用の穴だ

  • モードダイヤルの手前には、写真と動画の撮影モード切替スイッチを用意

従来のPowerShotシリーズにはない特徴として、大型の1.4型CMOSセンサー(アスペクト比は3:2、写真撮影時の有効画素数は2230万画素)を採用した点が挙げられる。コンパクトデジカメや高性能スマートフォンで普及した1型センサーと比べて面積が2倍もあり、薄暗いシーンでもよりきれいに撮影でき、被写体の前後のボケ表現も豊かになる。

レンズは、35mm判換算で16~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載する。24mm始まりが標準的なミラーレスカメラよりもふたまわり以上ワイドに撮影でき、複数人の自撮りも片手で手軽に撮影できる。1インチセンサー相当の領域で撮影する1.4倍のクロップモードも用意し、標準域を広くカバーする23~71mm相当での撮影が可能。

  • 16mm相当の超広角撮影の作例

  • 16mm相当の超広角撮影の作例

本体は横型のオーソドックスなデザインを採用するが、グリップは通常撮影時だけでなく片手で自撮りをする際もしっかりホールドできるよう形状を工夫した。

  • 張り出しの大きなグリップは、自撮りでもしっかりホールドできるよう形状を工夫している

  • 親指をグリップに押しつける自撮り時でも安定してホールドできる

本体には、内部で発生した熱を排熱する冷却ファンを搭載しており、動画の連続撮影ができるようにした。

  • センサーや画像処理エンジンなどから発生した熱を効率的に排出する

  • 冷却ファンを内蔵しており、吸気口を側面に備える

本体サイズは118.3×68.0×52.5mm、重さは約426g(メモリーカード、バッテリー含む)。

  • 付属のウインドスクリーン(モフモフ)をアクセサリーシューに取り付けられる