キヤノンは10月30日、フルサイズ対応の大口径望遠ズームレンズ「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」を発表した。ズーム時に鏡筒が繰り出さない全長固定タイプとしたほか、別売のエクステンダーに対応したのが特徴。近接撮影性能を高めたほか、動画撮影向きの機能や装備も備えた。カラーは従来のホワイトに加え、スタジオなど屋内撮影時に向くブラックも用意する。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップでの価格は495,000円。発売日は11月下旬。

  • 動画撮影時の利便性を重視した新しい大三元の望遠ズームレンズ「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」

RF70-200mm F2.8 L IS USM Zは、EOS R システムに対応する大口径望遠ズームレンズ。焦点距離は70-200mmで、別売りのエクステンダーを装着すれば焦点距離を最大400mmまで拡張できる。ズーム時に鏡筒が繰り出さない全長固定レンズで、重心が変化しにくくフレーミングが安定するため、動画撮影にも使いやすい。

  • ズーム時に鏡筒が繰り出さない全長固定レンズとなる

  • EOS R1に装着したところ

レンズ構成は、非球面レンズ×3枚、スーパーUDレンズ×2枚を含む15群18枚で、画質劣化の原因となる諸収差を低減する。画質的には「RF70-200mm F2.8 L IS USM」同等以上になるとのこと。また、2つのフォーカスレンズ群を2つの「ナノUSM(超音波モーター)」で個別駆動して最適に制御する「電子式フローティングフォーカス制御」により、無限遠から至近までの高画質化、動画撮影時の「フォーカスブリージング」の抑制、高速 / 高精度な静止画AF、静かで滑らかなAFなどの効果が得られる。

レンズ内光学式手ブレ補正機構を内蔵しており、レンズ単体で5.5段分相当の補正が可能。ボディー内手ブレ補正機構を搭載するEOS Rシリーズと組み合わせることで、カメラとの協調制御が可能になり、「EOS R1」との組み合わせでは中央7.5段、周辺7.0段の手ブレ補正効果を発揮する。

  • ホワイトモデルは遮熱塗料が用いられている

  • 屋内撮影に向くブラックモデルも投入する

動画撮影中の絞りをマニュアルでコントロールできるアイリスリング(絞りリング)を搭載するほか、動画撮影中のズーミングを高精度で行えるパワーズームアダプター「PZ-E2 / PZ-E2B」に対応している。

  • 別売のパワーズームアダプターにも対応する

最短撮影距離は70mm時で0.49m、200mm時で0.68m、最大撮影倍率は70mm時で0.2倍、200mm時で0.3倍。絞り羽根枚数は11枚でフィルター径は82mm。本体サイズは最大径が約88.5mm、長さが199mm、重さはホワイトが約1,115g、ブラックが約1,110g。