トップウイングサイバーサウンドグループは、英iFi audioのネットワークトランスポート「ZEN Stream」を2021年秋に発売する。価格は6万円前後。
ストリーミングサービスや、ローカルネットワーク上のNASに保存している楽曲(オーディオ信号)を受信し、本体背面に2系統備えたUSB 3.0や、RCAの同軸デジタルで出力するオーディオ機器。Ethernetと2.4/5GHzデュアルバンド対応の無線LANを備え、どちらでも最大384kHz/32bitまでのPCM再生と、DSD 256のネイティブ再生が可能。単体では音楽を聴けず、別途用意したDACなどを介してオーディオシステムで楽曲を楽しめるようにする“ストリーマー”(ネットワークトランスポート)として機能する。
Spotify ConnectやTIDAL Connectに対応し、SpotifyやTIDALからダイレクトに楽曲を再生できる。他にも、DLNA/OpenHomeやRoon Ready、HQ Player NAA、AirPlayといったネットワークオーディオ規格をサポートする。今後のアップデートでChromecastにも対応予定。なお、TIDAL ConnectとDLNA/OpenHomeやRoon Ready、HQ Player NAAでは最大限の性能を発揮できる排他モードが利用可能だ。
ソフトウェアはオープンソースアーキテクチャをベースに、iFi audioが独自にカスタム。ハードウェアはCPUに64bitクアッドコア ARM Cortexを搭載しつつ、ローノイズな動作を目指してゼロから設計したもので、「サービスや規格が年々増加する傾向にあるネットワークオーディオにおいても、将来的な機能拡充にも十分対応できる仕様」とのこと。また、ソフトウェアとハードウェアの両方をカスタム化し、すべてに対応するAIO(All IN One)モードのほか、前述の排他モードも用意した。
オーディオ出力信号の品質を高めるため、USBオーディオ出力にはiFi独自のノイズキャンセリング技術「Active Noise Cancellation II」を搭載し、
同軸デジタル出力にはiPurifier SPDIFの技術を投入。また、USBと同軸デジタルにはGMT(Global Master Timing)を搭載し、ジッターをフェムト秒精度で低減する。
ほかにも、オーディオグレードのパーツや、超高スイッチング周波数によるローノイズなDC-DC電源などの対策も施し、「使い勝手、音質ともに汎用的に設計されているPCとは一線を画す」としている。
消費電力は最大10W。本体サイズは158×100×35mm(幅×奥行き×高さ)、重さは578g。