watchOS 9の新しい「低電力モード」では、Apple Watchの各種機能を使いながら消費電力を抑えることが可能になりました。しばらく充電できない場合にも安心して使えるほか、中長期的にバッテリーの劣化を抑える効果も期待できます。
低電力モードは、Apple Watch Series 4以降のモデルで使用できます。
新しい「低電力モード」の使い方
低電力モードを使用するには、バッテリーの設定から「低電力モード」メニューをオンにします。
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コントロールセンターを開き、バッテリー残量の表示をタップ。または、コンプリケーションのバッテリー残量表示をタップします。設定画面が開いたら[低電力モード]をタップします
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この画面が開いたら下へスクロールし、[オンにする]をタップして完了です。なお[オンにする期間]をタップすると、低電力モードを維持する期間を選択できます(期間が過ぎると自動的に元へ戻ります)
通常時と低電力モードの違い
低電力モードにしても、文字盤表示やアクティビティの計測など通常の使用感はあまり変わりません。では、何が通常と異なるのでしょうか。
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通常時(左)と、低電力モード時(右)。低電力モードでは上部に黄色い丸が表示されますが、一見するとそれ以外の違いが見受けられません
低電力モードで利用できない機能
- 文字盤の「常にオン」表示
- 心拍数の通知機能 (不規則な心拍、高心拍数または低心拍数)
- 心拍数のバックグラウンド測定
- 「取り込まれた酸素のレベル」のバックグラウンド測定
- ワークアウト開始のリマインダー
日常的な使用範囲では支障ありませんが、心拍数の通知が気になる方はご注意ください。
iPhoneが近くにない場合に利用できない機能
- Wi-Fi およびモバイルデータ通信の接続
- 着信通話と通知
Apple Watch単独でのモバイル通信やWi-Fi通信機能が使用できません。モバイル通信契約を使用中の方はご注意ください。
低電力モードによる影響が出る機能
- 電話の発信に時間がかかる場合がある
- アプリのバックグラウンド更新の頻度が低くなる
- コンプリケーションの更新頻度が低くなる
- Siriのリクエスト処理に時間がかかる
- 一部のアニメーションやスクロール操作がスムーズに表示されなくなる
実際に使用してみたところ、アプリやメニューの表示が一時的にぎこちなくなることがありました。ただ、実用にはほとんど支障はありません。
低電力モードで何時間使えるか
低電力モードではどの程度バッテリー持続時間が延びるのでしょうか。公式の数値では、Apple Watch Series 8で低電力モードをオンにすると通常の倍(最大36時間)になるとされています。
実際に何度か使用してみたところ、使い方にもよりますがもう少し余裕がありそうです。急速充電ができれば充電サイクルが2日に1回でも運用できるかもしれません。
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バッテリー残量100%からスタート。開始から24時間後に64%。36時間を過ぎても40%残っていました