イーサが2日に2億3000万ドルのオプション満期を迎えたことで、市場のセンチメントは一時的に強気派にシフトしたようだ。今後予定されているロンドン・ハードフォークやビットコインが底値を打った見通しから、投資家は楽観的になっている。

ETHの価格推移

コインテレグラフ・マーケットによると、イーサは4日に6.5%上昇し、2370ドルに達した。これは2週間ぶりの高値だ。週末の取引量は180億ドル以上で、低水準にとどまった。

Ether’s price sees renewed upside on Sunday. Source: Cointelegraph Markets Pro

足元ではイーサ価格は2371ドル付近を推移している。

イーサリアムブロックチェーンを使って構築されているDeFi市場では、合計で4日に9%の利益を得ている。コインゲッコーのデータによると、DeFiトークンの時価総額は673億ドルとなっている。

一方のビットコインは2.6%上昇して35600ドルとなった。

オプション市場の巨額の満期を迎えるために、イーサ価格が大きく変動することが予想されていた。

ロンドンハードフォーク迫る

イーサリアムのロンドン・ハードフォークは7月下旬にもメインネットに実装される予定だ。

今回のハードフォークでは、イーサリアムで問題となっている手数料高騰を改善する「EIP1559」が含まれる他、流通するトークン量を減らすための機能など、イーサの価格押し上げ要因になると見られている。

これを受けて、アナリストは投資家がイーサの保有を増やすと見ている。実際にイーサは先週、75万以上のアクティブアドレスが確認され、ビットコインを大きく上回った。

このデータを分析したサンティメントはアクティブアドレスの急増を「歴史的だ」と表現した。