FTXとアラメダ・リサーチの混乱から1週間、いくつかのオンチェーンデータから興味深いことがわかってきた。記録的な量のビットコイン(BTC)とイーサ(ETH)が取引所から流出する一方で、一部の分散型アプリケーション(DApps)とプロトコルの活動が活発となっている。

Token Terminalの収益リーダーボードによると、過去7日間で、3つのプロトコルが100万ドルを超える収益を上げている。イーサリアムは合計850万ドル超でオンチェーン収益をリードし、マージ後の強いファンダメンタルズを示す形となった。

OpenSeaはイーサリアムに次ぐ2位で150万ドルを獲得し、9つのプロトコルとDeFiプラットフォームが10万ドル以上を獲得した。

Earnings leaderboard. Source: Token Terminal

分散型取引所で取引高が増加

中央集権的取引所(CEX)からの移行と相まって、変動の大きな仮想通貨市場では、ユーザーが記録的な数の取引を行っている。

Token Terminalのデータによると、永久取引所の1日の取引高は50億ドルに達し、2022年5月のLUNAとテラUSD(UST)のメルトダウン以来、最も高い取引高となった。

Perpetual exchange volume. Source: Token Terminal

7日間でTVL(ロックされた総価値)が純増したプロトコルは7つだけだった。ポリゴンの永久取引所であるGains Networkは、7日間の増加率が17.3%と最も大きかった。

TVL sorted descending from 7-day. Source: Token Terminal

インターチェーンプロトコルの1つであるRenは、先週50%のTVL低下となった。Renはアラメダと緊密な関係があり、四半期ごとに資金提供を受け、FTXに資金を預けていた。プロトコル自体は、相互運用性を向上させるためにアラメダの流動性の恩恵を受けていた。

Ren TVL. Source: Token Terminal

また、デイリーアクティブユーザーが一定の割合で増加する中で、ブロックチェーンの収益が上昇していることもデータで示されている。主要なブロックチェーンでは、前の週と比較した場合、1日の収益が300%以上増加した。

同時に、デイリーアクティブユーザーは100万人で安定的に推移している。これらのデータの二分化は、既存ユーザーの間で取引がより頻繁なペースで行われていることを示唆している。

Blockchain revenue and daily active users. Source: Token Terminal