著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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4時間足前回安値50円を下抜け

XRP/JPY 4時間足Bidチャート

上図は、XRP/JPYの4時間足チャート(2022年5月~執筆時点)である。

金融市場全体のファンダメンタル的要素としては、6/16日本時間深夜にFOMC(連邦公開市場委員会)が開かれ、FRB(連邦準備理事会)は、6月利上げ0.75%とし、さらには7月の利上げも0.75%もしくは0.5%の可能性がある見解も示した。

0.75%の引き上げは1994年ぶりの大幅なものであったが、市場は事前に0.75%を想定していたために、リスク資産市場は一旦は反発して陽線で引けた。

暗号資産市場も全体平均10%以上の上げ幅を記録した。

6/10に公開された5月のCPI(米国消費者物価指数)が事前の市場予想より高い数値を示したことを受け、インフレ懸念により大幅な利上げが実施されると予想した投資家層の売りがFOMCを迎えて、噂売り事実買いを誘発した相場環境となったようだ。

このような相場環境を踏まえて、XRP/JPYはどのような値動きとなるだろうか。

今回はライン分析と移動平均線を用いて今後のシナリオを分析していく。

本稿では前回のレポート(Daily Market Report 2022/6/7「XRP(リップル)中短期的な反発の可能性あり?」参照)のシナリオ更新を行ってみよう。

前回のおさらいとしては、想定していたシナリオは高値D(54円付近)を上抜け、中期上昇トレンドを形成し、チャネルα上限を目指す<上昇シナリオ>と、安値E(49円付近)を下抜け、新たな安値を模索する<下落シナリオ>の2つのパターンがあった。

今回、分析を行っていく上で設定するテクニカルとしては、前回のレポートから引き継いだチャネルα(安値A(41円付近)、高値B(60円付近)、安値C(47円付近)、安値E(49円付近))に加えて、以下の項目を描写し、考察する。

・チャネルβ(安値C(47円付近)、高値F(55円付近)、安値G(39円付近)とチャネルを平行移動させて高安値に反応の多かったライン)
・赤色の10期間移動平均線(以下SMAと呼ぶ)
・日足の10SMAである、青色の60SMA(10SMA×6)
・週足の10SMAである、緑色の420SMA(10SMA×6×7日営業日)

4時間足レベルで認識できる相場状況としては、先月5/12につけた安値A(41円付近)ラインを付けた後、急速に買い戻され、 高値B(60円付近)をつけた。

その後下落するも、安値を更新することなく次の安値C(47円)ラインを付けた。

安値を切り上げてきたことで、上昇トレンドに転じる展開も可能性として考えられたが、前回高値B(60円付近)を上回ることなく高値D(55円付近)ラインを付けるも再度下落。

その後は安値E(50円付近)ライン、高値F(55円付近)ラインと、高値安値更新を試すもトレンドレスな相場が続いていた。

しかし、6/10のCPI(消費者物価指数)を皮切りに下落幅を拡大させ、安値E(50円付近)ラインを下抜け下落のトレンドを確定させると、前回レポートの<下落シナリオ>を描き、安値G(39円付近)ラインを形成した。

更に移動平均線を確認すると、青の60SMA(日足10SMA)が下落から緩やかに谷と山を作り、再度下落。緑の420SMA(週足10SMA)が下を向いていることなどから、上位足は下落のトレンドの戻り局面であり、4時間足では戻り売り勢力が入りやすい相場状況だったと言える。

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