米マイアミで開催されている「ビットコイン2022」は2日目に入った。ペイパル共同創設者で著名ベンチャーキャピタリストのピーター・ティール氏が登壇したほか、メキシコで3番目の富豪であるリカルド・サリナス氏が自身の資産の60%をビットコインに投資していると表明するなど、非常にカラフルな内容だった。

基調講演に登壇したティール氏は、冒頭で仮想通貨と法定通貨の違いを説明するため、聴衆に100ドル札を投げ込むパフォーマンスを行ってみせ、スピーチをスタートさせた。

ビットコイン支持者であるティール氏は、ビットコインが現在の価格から100倍になり、伝統的な金融市場は最終的に崩壊するだろうとの予測を披露。「中央銀行は破産しつつある。私たちは法定通貨制度の終わりに位置している」と主張した。

ティール氏はまた、ビットコインの敵リストというのを提示した。「ナンバー1」の敵は、バークシャーハサウェイの伝説的投資家であるウォーレン・バフェット氏だ。ティール氏は、バフェット氏を「ソシオパスのおじいちゃん」と呼んでみせた。実際バフェット氏はビットコインに対して批判的な人物である。

ティール氏のリストの中には、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOやブラックロックのラリー・フィンクCEOといった人物も含まれており、「長老支配」の金融業界を非難するものとなった。

他には、メキシコの億万長者であるリカルド・サリナス氏はメインステージでビットコインについて語った。彼は自身の流動性投資ポートフォリオの60%をビットコインに投じていると表明した。

「私はビットコインとビットコイン関連の株式で60%を保有しており、次に石油やガス、金鉱山といったハードアセット株で40%を保有している」

純資産が128億ドルと推定されているサリナス氏は、ビットコインの初期投資家の1人だ。コインテレグラフとのインタビューで、同氏はBTC価格が200ドルだった2013年に最初のビットコインを購入したと語っている。

また2日目にはサムソン・モウ氏が登壇し、ビットコイン(BTC)を法定通貨として採用する、あるいは採用を提案する可能性のある3つの新しい自治体の名前を挙げた

2日目にはBTCを法定通貨にしたエルサルバドルのブケレ大統領も登壇する予定だったが、「予期せぬ状況」のため登壇を中心したとの発表があった。現在エルサルバドルではギャング問題が激化しており、政府は非常事態宣言を行っている。