多彩な生活関連用品を手がけるドウシシャは、2面の調理スペースを持つホットプレート「evercook DECO DUO GRILL」(以下、DUO GRILL)を発表しました。2面タイプのホットプレートはほかにもありますが、DUO GRILLは「1枚だけ」を切り離しても使えるという珍しい製品です。

DUO GRILLはすでにMakuakeにてプロジェクトを開始。推定市場価格は22,000円前後で、Makuakeの早割を利用することで安く購入することも可能です。割引率は台数限定で30%から15%までになります。

  • 「evercook DECO DUO GRILL」は、左右で加熱温度を使い分けられる2面タイプのホットプレート

  • プレス向け発表会のゲストは、以前からevercookのフライパンを使っているというタレントの小倉優子さん

切り離して小さく使えるホットプレート

evercookシリーズは2012年から続く、累計700万枚の販売実績を誇るドウシシャの調理器具ブランドです。evercookは「ずっと使いたくなる」がコンセプト。

いままではデザイン性が高く、独自のコーティング技術を施したフライパンを販売していましたが、今回のDUO GRILLはevercookブランド初となる家電製品となります。プレートに使われているコーティングは一般的なフッ素加工なので、残念ながらevercookフライパンのように「一般的なフッ素コーティングよりもはがれにくくツルッとした質感」ではありませんが、そのぶん独自の構造で使い勝手を向上。デザイン性にもこだわり「ずっと使いたくなる」ホットプレートを目指しています。

  • 本体サイズは2面使用で約幅42×奥行き30×高さ8cm。ホットプレートとしては焼き面がかなり薄型なのがわかるでしょうか?

DUO GRILLは焼き面の左右で温度を変えられる2面ホットプレート。左右を違う温度帯にすることで、「右では肉を高温調理、左では低温で野菜をじっくり焼く」「右面で調理して、焼き上がった食材は左面で保温」といった多彩な使い方ができます。

  • 左右のダイヤルで各面の温度を設定。設定温度は5段階。それぞれ約80℃・140℃・170℃・200℃・230℃。約170℃と約200℃の2モードは、調理する食材から煙が出にくい温度帯の減煙モードです

  • 発表会では、実際に食材を焼くデモンストレーションも。サーモンは減煙モードの「4」。キノコはやや低温の「3」で調理。サーモンはバターを使っていたためか一部焦げ付きがありましたが、確かに煙は上がっていませんでした

左右で温度が変えられる二面ホットプレートは何年も前からあります。DUO GRILLがほかの製品と違うのは、「片方の面を切り離せる」こと。これにより、普段は2面使いで家族みんなで、たまに片面使いで一人晩酌の肴を焼く……といった応用力がポイントです。

  • どちらかのプレートを持ち上げると簡単に外れます。利き手に合わせて左右どちら側でも利用できるのはうれしいところ

  • 露出した端子部分に付属カバーを装着したら、コンパクトな1面ホットプレートに早変わり

焼きムラの少なさに、メンテナンスと収納まで考えられた製品

「片面が切り離せる」という目新しい機能だけでなく、基本の調理性能やメンテナンス性にも配慮を感じます。会場では製品を使って実際に食材を焼くデモンストレーションが行われたのですが、驚いたのは早い加熱とムラの少ない焼き上がり。会場で焼いたサーモンはプレートの端のほうまで、しっかり食材に焼き色がついていました。

  • 遮熱板を外したプレート裏側。一般的なホットプレートは電熱ヒーターの上にプレートを乗せる構造ですが、DUO GRILLは複雑に曲げた電熱ヒーターをプレート内部に直接組み込んでいます。この構造によって、加熱が早く焼きムラを抑えられるそうです

  • 今回は最大火力での調理はありませんでしたが、消費電力は片面最大600Wとなかなか高火力

  • 発表会にて実際にDUO GRILLを試用した小倉優子さんも「見た目はオシャレだけど、すぐに温度が高くなってしっかり端のほうまで焼ける点が良い」とのことでした

メンテナンス性についてもよく考えられています。たとえば、ヒーターが一体型のプレートは水洗いできず「拭くだけ」という製品も多いのですが、DUO GRILLは裏面にある銀色の遮熱板を外せば丸ごと水洗いできます。

  • 使用時はヒーターを覆う銀色の遮熱板

また、調理中に食材から出た油は、2枚のプレート間にある隙間へと簡単に落とせます。スリットに落とした油は、中央のレールを通って引き出し式の油受け容器に溜まる仕組みなので、油の処理も簡単です。食材を乗せるプレートもフッ素コーティングされており、焦げ付きや汚れをキッチンペーパーで軽く落とせるなど、調理中も汚れない工夫が多くあります。

  • 食材から流れ出た油はヘラで中央のスリットに流せばOK。プレートを外すとスリット下には細長いレールがあり、油を引き出し式の「油受け容器」まで流してくれます。お手入れ時は一度レールを流す必要があるため、固形のゴミ(食材の焼きカスなど)の処理には向きません

  • 油受け容器は丸洗い可能。レール部分もマグネットで固定しているだけなので、使用後は簡単に取り外して丸洗いできます。汚れやすい部分のほぼ全パーツが水洗いに対応しているのはうれしいですね

コンパクトに収納できる点にも注目。本体をプレート2枚で挟むように重ねて付属の収納バンドで束ねたら、脇の隙間に端子カバーを差し込みます。すると付属品も含めて約幅22×高さ30×奥行き11cmというコンパクトなサイズで収納できます。

ホコリが気になるときは、付属の布製収納袋に入れましょう。私としては「いつかバンドをなくしそう」という不安はありますが、ホットプレートの問題点としてまず必ず挙がる収納場所への回答として、よくできた構造だと思います。

  • DUO GRILLのパーツ。分解できる製品だけにパーツ数は多いですね

  • 本体をプレートで挟んだところ。プレートの足部分には磁石が組み込まれているので、バラバラになりにくいのです

  • 付属のバンドでまとめてカバーを収納したところ。前から見るとA4サイズのコピー用紙くらいのサイズです

「お一人様用の小さいホットプレート」は、この2年ほどで急激に増えています。とはいえ、せっかく食卓で調理できるなら、いざというときは家族や友人同士でも楽しみたいところ。DUO GRILLはそんなニーズに応えてくれる魅力的な製品です。