現在、破産手続きの真っ只中にある仮想通貨レンディングプラットフォームのセルシウスは、仮想通貨カストディサービスを中心に再建する計画であると報道されている。

ニューヨークタイムズの13日の報道によると、セルシウスのアレックス・マシンスキーCEOとイノベーション責任者でチーフコンプライアンスオフィサーのオレン・ブロンステイン氏は、ユーザーの仮想通貨を保管し、特定の取引で手数料を徴収するケルヴィンというプロジェクトによって会社を復活させることを目指している。マシンスキー氏は9月8日に行われた従業員会議で、7月に連邦破産法第11条の適用を申請した後の将来のシナリオの可能性について議論し、この発表を行ったと伝えられている。

無担保債権者委員会と呼ばれるセルシウスの債権者を代表する法人は、ローン、ステーキング、カストディなどのサービス提供の継続を要請しているとされる。マシンスキー氏は、セルシウスの復活の可能性を、アップルやデルタ航空になぞらえている。両社はそれぞれ1997年に破産に近づき、2005年に連邦破産法第11条の適用を申請している。

セルシウスは、現在のビジネスモデルでは、取引、出金、オリジネーション、早期解約に手数料を課していなかった。報告書は、この問題に詳しい人物の言葉を引用し、委員会が、マシンスキー氏とセルシウス社および提案されているケルビン・プロジェクトとの関わりについて懸念を表明したと述べている。

ブロンステイン氏は、「もし我々のビジネスの基本がカストディであり、顧客がどこかにステークしたり、ある資産を他の資産と交換したり、ある資産を担保に融資を受けたりといったことを選択するなら、我々は手数料を請求する能力を持つべきだ」とセルシウスの従業員に語ったと伝えられている。

規制当局は、破産手続きの中でセルシウスに疑惑を突きつけている。9月7日、バーモント州金融規制局は、セルシウスとマシンスキーの両者が、同社の財務状況と証券法の遵守について州の規制当局に誤解を与えたと主張した。また、利用者は、6月に出金を凍結して以来、セルシウスが預かっている2250万ドル以上の資金にアクセスするための法的救済措置を求めている。