英国の次期首相の最終候補である前財務大臣のリシ・スナック氏と外務大臣のリズ・トラス氏は、ともに以前から仮想通貨支持の意見を表明している。
ボリス・ジョンソン首相が間もなく退陣する中、スナック氏とトラス氏は保守党党首と首相の座を競っており、デジタル資産に対する見解が金融政策に影響を及ぼす可能性が高い。ジョンソン首相の下、スナック氏はイギリスを世界的な仮想通貨ハブにする取り組みの一環として、同国の王立造幣局に非代替性トークンの作成を要請したことがある。
スナック氏は以前、英国政府が中央銀行デジタル通貨やステーブルコインなどのフィンテックを優先し、イノベーションに歩調を合わせることを目指すと発言していた。また、仮想通貨やステーブルコインの導入を促進する多くの金融サービス改革案の背景には、彼の存在があった。
2019年から女性・平等担当大臣を務め、2021年から外務大臣を務めているトラス氏は、英国がテクノロジーを受け入れるための努力として、2018年に仮想通貨に対する反規制的なアプローチを呼びかけた。トラス氏は2020年にデジタル貿易ネットワークを立ち上げ、その施策には「優先輸出市場におけるデジタル化とレジリエンスを可能にする」フィンテック企業の促進が含まれていた。
We should welcome #cryptocurrencies in a way that doesn’t constrain their potential. Liberate free enterprise areas by removing regulations that restrict prosperity. #PolicyExchange #futureoffreedom #shakeup
— Liz for Leader (@trussliz) January 30, 2018
ジョンソン氏の退任が予想される中、英国では政策決定が進み続けている。スナック氏の後任として財務大臣に就任した ナディム・ザハウィ氏は、7月20日に金融サービス・市場法案を提出し、その中にステーブルコインの規制枠組みが含まれていた。
保守党は9月5日までに次期党首をスナック氏とトラス氏のどちらかに決定する見通しで、その時点でジョンソン氏は正式に退陣することになる。