AMDは6月21日、ドイツで開催中のイベント「Embedded World 2022」にあわせて、第2世代の組み込み向けミドルレンジSoC「Ryzen Embedded R2000」シリーズを発表した。2022年10月から順次提供を予定する。
Zen+アーキテクチャを採用し、さまざまな産業・ロボットシステム・マシンビジョン・IoT・シンクライアント機器向けに最適化したというプロセッサ。前世代からコア数を倍増させて性能を大きく引き上げ、グラフィックス性能も最大81%向上。4K解像度で最大4画面の同時出力をサポートする。
仕様 | TDP Range | コア/スレッド数 | GPUコア数 | ベースクロック |
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R2544 | 35~54W | 4/8 | 8 | 3.35GHz |
R2514 | 12~35W | 4/8 | 8 | 2.1GHz |
R2314 | 12~35W | 4/4 | 6 | 2.1GHz |
R2312 | 12~25W | 2/4 | 3 | 2.7GHz |
メモリはDDR4に対応し、帯域幅は1.5倍、I/O性能は2倍に強化。DisplayPort 1.4、HDMI 2.0b、eDP 1.3からの映像出力に対応し、最大13レーンのPCIe 3.0、SATA 3×2、USB 3.2 Gen 2×6をサポートして周辺機器との接続性も高めている。さらにAMD Secure Processorによる機密データ保護と実行前のコード検証機能に加え、Memory GuardによるDRAM暗号化でエンタープレイズクラスのセキュリティ機能を提供するとしている。
発表に寄せて、AMDのRajneesh Gaur氏は「Ryzen Embedded R2000シリーズはシステム設計者により高い性能、最適化された電力消費、優れたグラフィックス性能を提供し、シームレスなアップグレードを実現する」と述べている。