今回紹介するトピックは個人的に少々恥ずかしい話になるが、同じ状況に陥った読者諸氏のために紹介しておきたい。第36回でデスクトップのフォントサイズを調整し、眼精疲労は軽減したものの、下図のような状況が発生した。
なんと、デスクトップ上のアイコン間隔が広がってしまったのである。「ツール類の影響かな」と再サインインしてみたが何ら変化せず。日常業務にかまけて1週間ほど放置していたが、長年書き留めていたレジストリエントリーのファイルを見て、フッと気付いた。「IconSpacingとIconVerticalSpacing」が影響しているのだと。
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\WindowMetricsキーは、文字どおりデスクトップの各要素に対する基準を格納している。文字列値IconSpacingは横方向の間隔、IconVerticalSpacingは縦方向の間隔を表す。この仕組みはWindows 95から変わっていない。
言い訳させてもらえば、あまりにも使わないカスタマイズのため、すっかり失念していたのであった。レジストリエディターで数値を確認すると、文字列値IconSpacingのデータがだいたい「-2500」ぐらいだった。
原因が分かれば対処は簡単。文字列値IconSpacingおよびIconVerticalSpacingのデータを適切な値に変更した。ちなみに既定値は、文字列値IconSpacingが「-1500」、文字列値IconVerticalSpacingが「-1125」である。
察するにフォントサイズの変更はデスクトップのアイコン名にも影響を及ぼすため、文字列値IconSpacingおよびIconVerticalSpacingのデータも変更されたのだろう。ただし、今回はDPIの変更やフォントサイズを何度も変更しているので再現性はなく、本当の原因は不明である。設定変更後に同様の現象に見舞われた際の参考にしてほしい。
著者 : 阿久津良和
あくつよしかず
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