ツイッターの元CEOであるジャック・ドーシー氏は、チェインコード・ラボの共同創設者であるアレックス・モルコス氏やサセックス大学のマーティン・ホワイト氏とともに、「ビットコイン法的防衛ファンド」を創設する計画を明らかにした。

この発表は、ビットコイン開発者向けメーリングリストであるbitcoin-devで共有された。このメッセージの中には、ドーシー氏ら3人の名前が挙がっている(コインテレグラフは、このメール内容を確認するため、3人のメンバーにコンタクトを取ったが、記事執筆時点では返答は得られていない)。

発表によると、このファンドは「複数の方面から訴訟に直面している」ビットコイン開発者に法的な支援を提供することが狙いだ。

「訴訟とその継続的な脅威は、意図した効果をもたらしている。被告となった個々の人物は、法的支援がない場合、それに屈服することを選択した」と述べ、個人として活動するオープンソース開発者が法的な圧力にさらされてる実態に危機感を示す。ドーシー氏らは開発者を守るため、このファンドを提案すると述べている。

ドーシー氏らは、ビットコイン法的防衛ファンドが「ソフトウェア開発者がビットコインや関連プロジェクトの開発を思いとどまらせようとする法的な悩みを最小限に抑え込むことを目的とした非営利団体」だと説明している。

「このファンドの目的は、弁護人の確保、訴訟戦略の策定、法的費用の支払などを通じて、ビットコインエコシステムでの活動に関わる開発者を訴訟から守ることだ」

ファンドにはボランティアや非常勤で協力する弁護士が参加するほか、ファンドの理事会が「どの訴訟や被告を支援するかを決定する」役割を担うことになるという。

発表によれば、現時点ではファンドがその運営のための資金を追加調達する予定はないとしているが、将来的に必要になった場合には理事会の判断で調達を行うという。

このファンドが最初に支援するプロジェクトは、「チューリップ取引訴訟」に関連するビットコイン開発者への支援になるという。