著者 DMM Bitcoin マーケットレポート
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・2位のQTUMを10%以上引き離す
CryptoCompareより作成
上図ランキングは当社取扱銘柄について、それぞれの銘柄ペアにおける全体の取引に対するKRW(ウォン)取引の占める割合である。
暗号資産のフィアット(法定通貨)での取引比率に注目すべき理由として、以下の2点が挙げられる。
①:市場参加者の属性の把握
②:①に対する心理的節目となる価格の存在の把握
① 市場参加者の属性として、暗号資産がどのフィアットで取引されているかをみることにより、市場参加者の傾向が読み解けるであろう。例えば、USD建での暗号資産の取引は、米国の投資法人や大口機関投資家等が、厳格な規制の元で用いることの多い暗号資産と言えるだろう。
今回フォーカスしたKRWについては、規制等の理由から売買は韓国国内の投資家である可能性が高いことに注目しておきたい。
韓国では、韓国国内における暗号資産規制により、韓国国内から海外取引所への送受金と海外投資家による韓国系取引所の口座開設が困難であるため、対KRWの取引は主に、韓国国内の個人投資家の取引である可能性が高い。
このため、KRWの取引量が多い銘柄は、相対的に韓国の個人投資家の取引が旺盛であることが推察出来るだろう。
ここで、当社取扱銘柄ペアに占めるKRWの割合に着目すると、以下のように分ける事ができる。
・1位XEM(KRW建て率が約42%) : ボラティリティが高く、リスク志向の投資家が集う銘柄
・2位QTUM(KRW建て率が約28%) : 中国系のエンジニアが関わっていることから、中国国内の暗号資産報道で変動することの多い銘柄
また、これら銘柄はCoinmarketcapにおける時価総額が100位以内であり、決して小さい市場とは限らない点には留意しておきたい。
上位1~3位の銘柄はKRW比率が20%を超えて推移しているので、韓国国内のファンダメンタルズの影響を受ける可能性も考えられる。韓国のファンダメンタルズの変化にも注意する必要があるだろう。
② 心理的節目となる価格については、「キリ番(キリの良い数字)」の存在を意識しておきたい。例えば「100円」や「5万ドル」のようなキリの良い価格では、「5万ドルの節目を突破等の報道」や、指値注文の手軽さから他の価格帯よりも売買が厚くなり、サポートやレジスタンスラインとなる可能性がある。
このため、他の市場参加者が扱うことの多い通貨で価格をみることで心理的節目となる価格を理解しやすくしておきたい。
実際にKRW建てでXEMの価格推移を確認してみよう。
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