Beatsは、 ワイヤレスヘッドホン「Beats Solo 4」とワイヤレスイヤホン「Beats Solo Buds」を発表した。「Beats Solo 4」の発売は2024年5月14日で価格は32,800円。「Beats Solo Buds」の価格は12,800円で、発売は2024年6月中を予定している。
Beatsの「Solo」シリーズはブランドがスタートして1年後の2009年に初代モデルが登場。ポータブルなヘッドホンとして好評を博す。先行して投入された「Beats Studio」より安い200ドルという価格でBeatsブランドに新たな市場をもたらし、世界中でブレイクする。続いて発売された「Beats Solo HD」、その改良モデル「Beats Solo2」は象徴的なデザインと卓越したサウンドでユーザーを魅了。この時はBeatsが販売されている全ての国で展開できるよう、過去最大のグローバルローンチの準備を進めた。「Beats Solo2」が登場した年の後半には、ワイヤレスモデルの「Beats Solo2 Wireless」をリリース。デザインをリフレッシュするまでベストセラーの製品となる。2016年に「Beats Solo2 Wireless」の改良モデル「Beats Solo3 Wireless」を発売。Apple W1チップを搭載し、40時間以上のバッテリー寿命を誇るこのモデルはAppleのエコシステムに組み込まれ、ネイティブな互換性を備えていた。「Beats Solo3 Wireless」はBeats史上、最もパフォーマンスが優れたモデルとなり、2023年のホリデーシーズンは「Solo」シリーズ過去最高の売り上げを記録したそうだ。ちなみにこれまでのシリーズ販売台数は4,000万台を超えているとのことである。
今回発表されたClass 1 Bluetooth対応のワイヤレスヘッドホン「Beats Solo 4」は、伝統のパワフルなサウンドを特徴としており、40mmトランスデューサーがノイズやレイテンシー、歪みを最小化し、クリアで広がりのある音を実現。また、ボイスコイルからの吊り下げ配線による歪みを低減するために、音響構造に細やかなアップグレードを付加している。
USB-C端子を装備し、ロスレスオーディオに対応(3.5mmケーブルでの再生にも対応)。本体を充電しながら、音楽を聴いたり、電話に出たりといったことが行える。USB-Cオーディオは24bit/48kHzという仕様で、これは昨年夏に発売された「Beats Studio Pro」と同じスペックだ。したがって、Apple Logic ProなどのDAWの出力先としても利用できる。
さらに空間オーディオとダイナミックトラッキングにも対応。ジャイロスコープと加速度センサーの搭載で、音楽はもちろん、映画やゲームで没入感のある360度のサウンドを楽しめる。
デザイン面でも改良が施され、「Beats Studio Pro」で導入された「UltraPlushイヤークッション」を採用。サイズ調整が可能なスライダーにフィット感が向上したヘッドバンド、角度を12度に保つイヤーカップにより、安定した着け心地を提供している。質量も217gと重さを感じさせない。
通話や音声アシスタンスの機能も強化され、ビームフォーミングMEMSマイクに、チューニングされた機械学習アルゴリズムで構成する音声マイクアーキテクチャを装備。大音量のノイズが多い環境に注力し、ノイズ学習アルゴリズムは何千時間以上にわたってノイズの多い環境でテストを行なっているとのことである。
バッテリー性能は25%向上し、最大50時間の再生が可能。急速充電「Fast Fuel機能」も用意し、10分間の充電で最長5時間再生が可能となっている。
iOSデバイス/Androidデバイスともにワンタッチペアリングが可能で、iOSデバイスでは「Hey Siri」「探す」アプリにオーディオ共有、AndroidデバイスはGoogleの「デバイスを探す」に対応する。
カラーはマットブラック、スレートブルー、クラウドピンクの3色を揃える。
こちらもClass 1 Bluetoothに対応しているワイヤレスイヤホン「Beats Solo Buds」は、「Solo」シリーズの特長である携帯性と快適さ、高音質をこれまでで最小のフォームファクタで実現したモデルである。周波数カーブに対応し微細な歪みを低減する2層構造のトランデューサーは、耳に最適な音を届けるためにアクチュアルアライメントと呼ばれる方法で、アコースティックノズルと並行にセットされており、マイクロベントはレーザーカットによりオーディオパフォーマンスを向上させている。また、高いS/N比を特徴とするカスタム設計のマイクも導入し、ノイズ学習アルゴリズムとの組み合わせにより、通話中の不要な外部ノイズを除去している。
快適さとパッシブノイズアイソレーションのためにイヤーチップはXS、S、M、Lの4サイズを同梱。イヤーチップはあらゆる耳の形にフィットするように設計されているという。
ケースはBeatsのワイヤレスイヤホン「Beats Studio Buds +」と比べて、40%以上小さくなっているがこれには理由があって、イヤホン本体を充電するためのバッテリーが内蔵されていないからである。ではどうやってイヤホンの充電を行うかというと、ケースにUSB-C端子が付いていて、そこにACアダプターやパソコン、iPhone 15シリーズなど、いわゆる「逆充電(リバースチャージ)」に対応したデバイスから給電する格好となっている。割り切っていると言えば割り切った仕様ではあるが、そのために価格はリーズナブルなところに落ち着いている。最大で18時間の再生が行え、急速充電「Fast Fuel機能」を利用すれば、5分の充電で1時間の再生が行える。
「Beats Solo 4」同様、iOSデバイス/Androidデバイスともにワンタッチペアリングが可能。こちらもiOSデバイスでは「探す」アプリ、AndroidデバイスはGoogleの「デバイスを探す」に対応する。
カラーはマットブラック、ストームグレイ、アークティックパープル、トランスペアレントレッドの3色を揃える。
一般に公開されるかどうかは不明だが、プロモーション映像では「Beats Solo 4」、「Beats Solo Buds」ともにワークアウトしながら使用する場面が見られた。防水性能に関する等級はないが、Appleの広範な信頼性・品質テストに合格しており、ユーザーが通常利用されるシーンにおいては、耐久できるとのことである。
「Beats Solo 4」についてはオンラインのApple Storeにて予約注文が開始となっており、販売は2024年5月14日から行われる。「Beats Solo Buds」は現時点で発売日不明だが、6月中にはApple Storeおよび正規販売店で購入可能になるとのことだ。