香港に拠点を置く資産運用会社バベル・ファイナンス(Babel Finance)は市場低迷が続く中、深刻な問題に直面している新たな仮想通貨レンディング企業だ。
バベル・ファイナンスは6月17日、「異常な流動性圧力」を理由に同社商品の償還と出金の一時停止を発表した。
「最近、仮想通貨市場は大きな変動を経験しており、業界の一部の企業では伝導性のあるリスク事象が発生した」と、バベル・ファイナンスはウェブサイト上の声明で述べている。
同社は、この件に関して「すべての関係者」と緊密に連絡を取り合っており、顧客を守るために最善を尽くしていると述べている。
2018年に設立されたバベル・ファイナンスは大手仮想通貨金融サービスプロバイダーであり、機関投資家向けに仮想通貨レンディング、資産管理、レンディングサービスを提供している。同社のポートフォリオは、月平均80億ドルの取引高を生み出した。2022年5月上旬、同社はズー・キャピタル、セコイア・キャピタル・チャイナ、ドラゴンフライ・キャピタル、タイバー・グローバル・マネジメントなどが参加するシリーズAの資金調達ラウンドで4000万ドルを調達している。
出金を停止することで、バベル・ファイナンスは、現在の市場状況のために大きな問題を経験している仮想通貨レンディング企業のリストに加わった。仮想通貨ステーキング・レンディングプラットフォームのセルシウスは、進行中の仮想通貨レンディング危機を知らせる最初の企業の1つとなり、6月13日にそのプラットフォーム上で出金を停止した。